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捜査は今日も難航していた。
いつだって事件はスリル、ショック、サスペンスであるが、時効も真理もない永遠の未解決事件“男女のアレコレ事件”の捜査班に加わった東京ルッチ警察、警部補あだちまる子はいまだ解決の糸口さえ見つけられず、取り柄である気概すら失っていたのだ。
捜査の第一線に立ち事件の解明に尽くしていた先輩警部は、自らも“男女のアレコレ”に巻き込まれ、「浮気されたもぅマジむり、リスカしょ……」の言葉を残し殉職した。こ
れは例外ではなく、捜査に加わった者の多くが“不倫”や“寝取られ”、“異性の心”に振り回され殉職していく、いわくつきの事件でもあるのだ。
「自分も先輩と同じ運命を辿るのだろうか。」捜査にかける熱意と激しい不安、ジレンマに鬱積をつのらせていたある日、先輩から「ほんとうに困ったときはここに行くといい」と手渡されたメモを思い出した。
乱筆に書かれた「探偵カフェ プログレス」の文字と住所を手がかりに、わたしは池袋へと向かっていた---。
人類最大の謎“男女のアレコレ”の真実に迫る警部補あだちまる子が見た景色とは。本物の探偵がいる「探偵カフェ プログレス」で導かれる答えとは。知られざる捜査の内幕が今明かされる。
アクセス
「捜査の基本、足を使うことを忘れるな」あの日の先輩警部の言葉を胸に向かった先は池袋。JR池袋駅北口の20a、20b出口よりほど近い雑居ビルが立ち並ぶ一角にそれはあった。
多くの飲食店が入るビルの案内看板に「探偵カフェ プログレス」の文字を見つけ、わたしは顔をこわばらせた。総合探偵社「プログレス」がプロデュースしたという「探偵カフェ プログレス」に“困ったとき”の手助けとなる何かがあるのだろうか。
でもきっと、ここに先輩が成し遂げえなかった事件解決のヒントが隠されているはずだ。エレベーターの9Fを押す指に力がこもる。
店内
「探偵」の二文字が入る店名に少々身構えていたわたしは驚いた。店内はカウンターが8+4席、テーブル10席と広く、バーのおしゃれな様相でありながら開放的な雰囲気である。
プログレスのバータイムは毎日19:00からオープン。しかし土日祝の11:30~17:30限定でカフェタイムとしても営業している。いきなりバータイムに訪れるのは不安という人も、コーヒーや紅茶を片手に下見をするのにいいかもしれない。
ドリンク・フード
(“男女のアレコレ”事件解決の糸口となるヒントを得ることはできるのだろうか…?)。憂慮する私に店主は「一杯いかがですか?」とカクテルを勧める。
素性を隠し潜入捜査をしているわたしは、怪しまれぬよう店主に勧められたメニューに視線を落とす。バータイムに提供されているカクテル類はコンセプト系カフェ&バーでありながら定番からオリジナルまで豊富なメニュー数を誇る。
フードメニューはお酒に合うライトメニューから、小腹を満たすのにおすすめなパスタメニューまで。ワイルドな探偵のイメージにピッタリ(?)なオリジナルワニ肉料理やサボテン料理は絶品の旨さで大人気なんだとか。
パスタやワニ肉料理はランチタイムでも提供されているので、これを目当てに足を運ぶ価値があるかも。
中でも目を引いたのが、「オリジナルスイーツカクテル」なるもの。思わず「これは?」と店主に問うと、お客様の9割が女性という探偵カフェの大人気メニューだと勧めてくれた。
「ミルキー」や「ショートケーキ」、「ヨーグレット」や「生八ツ橋」など、どれも気になる懐かしいあの味を完全再現したカクテルだというが、うーん……これは匂うぞ。
本当に再現されているのか捜査の必要がある。一課の仕事じゃないが、調べてみよう。
まずはオススメの「ティラミス(1,000円)」に捜査の手が迫る。香りや見た目はティラミス同然。どのスイーツカクテルも本物を一切使用していないというが、その味わいはいかなるものなのか……。
リキュールやシロップで作られた層をスプーンで混ぜ、一口。……こ、これは。本物のティラミスの甘く濃厚な味わいや、コーヒーパウダーの苦味がうまく再現されているではないか。
鼻に抜けるほのかなアルコールの香りがさらに美味しさを引き立たせている。う、うまい。アルコールも弱めでスイスイいけるぞ。
だが、捜査の網にかかった容疑者がもうひとり。「ココナッツサブレ(900円)」、お前だ。堪忍しろ。大人の王道スイーツ「ティラミス」の再現性にはぶったまげたが、「ココナッツサブレ」フリークである私の“舌”という名の鑑識は厳しいぞ。
……これ、ココナッツサブレだわ。バターとココナッツの豊かな風味はまさしく、飽きのこないロングセラー商品の「あともう一枚だけ…」と手を伸ばしてしまう味わいを、「あともう一口だけ…」に再現しているではないか。ある意味事件である。
これらのオリジナルスイーツカクテル全20種類を、料金を気にすることなく時間内なら好きなだけ飲める「スイーツカクテル・バイキング」が、バータイム2時間3,500円(チャージ込)、チャージのないカフェタイムでは2時間2,500円でも楽しめるというから驚きだ。
甘いスイーツカクテル以外にも、通常の飲み放題メニューのお酒やソフトドリンクも飲み放題、男女問わず2人から利用可能なので、友達やカップルでお得においしく楽しみたい人に是非オススメである。
現役の探偵が語る男女のアレコレ
少しの酔いと、店主の親しみやすい軽妙な話し口で、わたしのSecret of my heartはDon’t Wanna Lie。心の名探偵コナンメドレーが止まらない。「実は……。」わたしは“男女のアレコレ事件”の捜査で訪れたことを打ち明けた。
すると店主はわかっていたかのように、「調査報告書」と書かれた資料を次々と店の奥から取り出した。これは一体……。
資料を手に取りパラパラとめくる手が止まる。なんということだ……男女のアレコレ事件の核となる“浮気”の犯行現場が、克明かつ鮮明に記録されているではないか。
実際に探偵が浮気調査をした際に依頼者に渡す報告書を、内容はそのままに写真だけ再現した資料だという。「TOP SECRET」と刻印された調査資料は重厚で、今まで浮かび上がらなかった事件の闇が写し出されていた。
「ここまで調査するの?」と身に覚えがある者は震え、「ここまで調査してくれるの?」と悩まされる者は目を輝かせるスキャンダル現場をとらえた資料。
本物の探偵である店主が、実際に数多くの現場を調査してきたからこそ知りうるウラ話や、男と女の考え方の違いなど、資料や動画を交え紹介してくれることから、実際に浮気調査を依頼するか悩んでいる女性や、恋愛に悩む人、探偵業に興味のある人が多く訪れるというのだ。(※バータイム限定)
青い青いこの地球の黒い黒い男女模様。自らに降りかかったときの心の在りかたや、防ぐ振る舞い。自戒や愛の呈しかたなど。証拠はあれど解決はない永遠の未解決事件であると察した警部補は、この事件から去ることを心に決めたのだった。
アクティビティ
さて、次なる転職先は探偵業だ。気概と切り替えの早さが取り柄の元警部補あだちまる子は、早速店主に弟子入りを志願した。頭の中は「bad city,bad bad city♪」と鳴り響く浮かれた様相のわたしに、店主はいくつかの試験を用意した。
「探偵カフェ プログレス」では、「盗聴器発見調査」や「指紋採取」など、ここにしかないバータイム限定のアクティビティが体験できる。そんな探偵気分が味わえる大人気アクティビティを、自ら勝手に試験と称し挑む筆者といった具合だ。
なんならお気づきであると思うが、警部補でもないし、事件とか追ってない。
普通に取材で訪れ、店主の話を口を開けて「すげー!」っつって聞いて、カクテルも「うんめー!」っつってゴクゴク飲んで、アクティビティも「わー!やってみたーい!」っつってやるだけのライターである。じっちゃんの名にかけてヤベー奴である。
以下、引き続きお付き合い願いたい。
盗聴発見
探偵が実際に使っている高価な調査機器を使って、店内にこっそり仕掛けられた盗聴器の発見を体験することができる「盗聴発見」アクティビティ。
中二病的アレな筆者的に言うと「第一の試練」といったところであろう同アクティビティは、なんと無料で体験することができるので、手始めに挑戦するのにオススメ。(※1グループ様1回限り。お店の混雑状況によってはできないこともあります。)
早速、店のどこかにとりつけられた盗聴器を、事もあろうに撮れ高もクソもなく秒速の早さで見つけ出します。
(絶対探偵になってやるッ!)という例の“気概が取り柄の元警部補”の設定をもとに「ハァ、ハァ……見つけました!」とマンキンの笑顔で報告する筆者。「探偵の素質があるかもしれないね」と褒める優しい店主の言葉は、さらに筆者の“アレ”を加速させるのであった。
指紋採取
総合探偵社プログレス特製の鑑識セットを使い、ニュースやドラマで一度は見たことがある“あの光景”が体験できる「指紋採取(800円)」。
指紋が浮かび上がる仕組みや、使用方法などを聞き、手渡されたスマートフォンについた指紋を実際に採取します。
“たんぽ”と呼ばれる綿毛状の道具で、アルミパウダーを指紋がついていると思われる箇所にポンポンあてると、指紋がはっきりと浮かび上がります。
この指紋をもとに、容疑者リストから犯人を割り出します。例によって“アレ”な筆者は、先ほどとは対象的に、それはそれはもう念入りに。他を寄せ付けぬオーラで執念の捜査をひとり展開します。
犯人を見つけ出すことが出来れば「指紋採取セット」がプレゼントされます!見事正解を導き出した筆者は、これを“合格証書”と解釈し、明日から始まる探偵物語に思いをはせるのであった。(※ヒントをくれるので頑張りましょう!)
ネクストマルコズヒーント「せーえきかんてーしやく」。気になる良い子は直接お店に行って確かめてね。
記念写真撮影
幻覚や妄想に苛まれる筆者の行く末を案じた編集長にぶち殺された。……わけではありません。
「探偵カフェ プログレス」のマスコット、店内入り口の事件現場に貼られた白線にべったり寝そべれば、たちまち事件の被害者になれる記念撮影スポットです。
貸し出されている衣装を身にまとい、ルーペを片手に現場にしゃがみこめば名探偵にも様変わり。
身長計の前でボードを持つ、憎たらしいお顔の犯人のような写真が撮れるマグショットもソレっぽいと大人気。筆者のように幻覚や妄想に苛まれずとも、アイデア次第で様々な“役”に昇華することができます。
このほかにも、グロテスクな大火傷メイクや、スパッと切れた切り傷メイクなどといった特殊メイクを体験できる「特殊メイク体験(1,000円~)」、スパイが愛用する(?)秘密の仕掛けが隠されたサングラスなどのオリジナルグッズも販売されているので、訪れた際は要チェックだ。
まとめ
接客スタッフ全員が本物の探偵の「探偵カフェ プログレス」。
店主いわく、訪れる人の多くがはじめはアクティビティ目的で入店するものの、数々の浮気現場や依頼者の相談をその目で見てきた“本物の探偵”のリアルな話に、いつしかアクティビティを忘れ、閉店まで探偵ならではの視点から見る男女の生態に聞き入る人が多いのだとか。
他の“コンセプト系”と一線を画す「探偵カフェ プログレス」には、今日も恋に悩む人々が集うのである。
店舗名 | 探偵カフェ プログレス |
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定休日 | 年末年始 |
営業時間 | 【カフェタイム(土日祝のみ)】11:30~17:30 【バータイム 】(月~土曜日)19:00~翌5:00(日曜日)19:00~24:00 |
アクセス | JR池袋駅北口より徒歩3分 |
住所 | 東京都豊島区池袋2-47-12 第2絆ビル 9F |