ⓘ本記事にはアフィリエイト広告が含まれます
バスクチーズケーキは、スペイン北部の美食の地・バスク地方で誕生した極上のチーズケーキ。高温短時間で焼き上げられ、こんがりと焦げ目がついたチーズケーキは、その表面の香ばしさと、半熟のようにとろっとした食感で話題を呼び、日本でも一大ブームを巻き起こしました。
都内でも多くの洋菓子店でバスクチーズケーキが売られるようになった中、世界でも類を見ないバスクチーズケーキとして特別注目を集めているのが、大田区にある「熟成バスクチーズケーキ」。
数年前テレビに取り上げられて話題になっていたチーズケーキで、Googleマップでは400件以上の口コミがついて「☆4.9」という脅威の高評価っぷりで話題を呼んでいます。
今回はその美味しさの秘密を探るべく、東京都大田区にある小さな工場を訪ねました。
目次
世界唯一の製法で作られた「熟成バスクチーズケーキ」
フジテレビの「本当は教えたくない最強グルメSP」で森公美子さんに“世界一”と紹介をされ話題を呼んだ大田区の「熟成バスクチーズケーキ」。
Googleマップでの評価は4.9、日本最大級のお取り寄せサイト「おとりよせネット」のお取り寄せ大賞で洋菓子部門3位、JALショッピング・グルメファーストクラスで表紙を飾るなど、多方面でその美味しさが評価されている話題の逸品です。
その美味しさの一番の秘密は、ケーキそのものを「熟成」させていること。ケーキの熟成など聞いたことがないのですが、一体どのように作られているのでしょうか。
今日はその製造工程を少しだけ見せてもらえるということで、わくわくしながら雑色駅から工場へと向かいます。
知る人ぞ知る隠れた名店
京急雑色駅から歩くこと徒歩7分。あれ、もうこのあたりのはずなのですが……。
歩けど歩けど、住宅街。細い道を抜けて奥まった場所まで来たのですが、なぜかケーキ屋さんらしいお店が一向に見つかりません。もしやマップ、ズレてるのかな? とスマホ片手に近くをうろうろすること数分。
ふと顔をあげると、シャッター横の扉に「熟成バスクチーズケーキ」と書かれいるのを発見しました。 これかー! 住宅街にすっかり溶け込んでいて、知らないと見つけられない「秘密のお店」といった感じがします。
さっそく扉を開けようとすると、通りがかった見知らぬご婦人の方から「あら、もしかして貴方もチーズケーキ?」と声をかけられました。
「じつは私もここのチーズケーキが気になってて! 娘に聞いたんだけど、すごく美味しいらしいじゃない?」と以前からお店が気になっていた様子。ご近所でも知る人ぞ知る名店になっているようです。
もともとここは通販専門でチーズケーキを販売する工場だったようなのですが、近隣の方からの要望に応えて直接販売も始めたのだそう。どうりでなかなか見つけられないはずですね。
工場内に入って見学開始!
今日は実際にチーズケーキを作っているところを見せてもらえるということで、オーナーの田和さんがその案内をしてくださいました。
工場内に入ると、ふんわり漂うチーズケーキのいい香り。
テーブルの上には、ケーキに使用する生クリームや卵液などが、大きなボウルにたっぷりと用意されていました。これらをクリームチーズと合わせてミキサーに流し入れるところから、チーズケーキづくりは始まります。
「北海道産のクリームチーズと生クリーム」をたっぷりと
原料の中で特にこだわっているのは、北海道産のクリームチーズと生クリーム。
フランスの酪農地帯ノルマンディーと似た、北海道の冷涼で自然豊かな風土で育まれた生乳の深いコクが「熟成バスクチーズケーキ」のおいしさの礎となっているのです。
田和さんは、「熟成をかけたときの味の違い」も考えながら、世界中のクリームチーズを100種類以上試して選んだのだそう。
ここまでこだわって選んでいるとなると、卵も同じくコクのあるものを使っていそうですが、それはむしろ逆なのだとか。
「卵は逆にコクがあったり、強い特徴があるものは避けています。それは卵が主張をすると、味がプリンに近づいてチーズ感が薄れてしまうからなんです。ですから、チーズの風味を引き立てる、できるだけシンプルな引き算方式で、チーズケーキを作っています。」(田和さん)
熟成バスクチーズケーキは、クリームチーズの旨みをとことん引き出せるように原料にこだわっているのです。
とろ~り滑らかな口溶けの秘密
ミキサーで少しずつ、少しずつ原料を入れては混ぜ、入れては混ぜ。
丁寧に生地づくりが進んでゆきます。
ここで驚いたのは、「小麦粉」を一切原料に混ぜていないこと。
じつはこのチーズケーキは小麦粉を使用しない、いわゆるグルテンフリーのスイーツ。小麦粉を使わないことで、粉のザラつきがなくなり、それゆえにクリーミーで滑らかな口溶けになるのです。
美味しい上に、体にもやさしく、アレルギー体質の人でも食べやすいチーズケーキになっているのが嬉しいところですね。
科学的も証明された「超濃厚バスクチーズケーキ」
こうしてしっかりミキサーで混ぜられた生地は、よりなめらかになるように濾してゆきます。
普通のバスクチーズケーキであれば、その後は型に流し入れて、焼き上げたら完成! ……なのですが、こちらのバスクチーズケーキは型に流し入れてからがポイント。ここから「熟成」をかけていくのです。
じつはミキサーで混ぜる前のクリームチーズの時点で、すでに24時間の熟成をかけているのですが、ケーキの生地ができたあとも、さらに丸一日熟成。時間と手間をかけた「二段熟成」で、ケーキの旨味を引き出していきます。
チーズはともかく、ケーキの生地を熟成させるなんて聞いたことがない! と思いましたが、それもそのはず、じつはケーキの熟成は、世界的にも類を見ないことなのです。
一般的に「熟成」は、約40~50℃の状態を長く保つことで、旨味成分を引き出す、といったもの。
しかし、ケーキを高温に長く晒しては腐ってしまうので、業界ではタブー視されていました。しかし田和さんは、チーズケーキの限界を超えるべく、温度や湿度、熟成時間などの条件を変えて300回以上もテストを繰り返しました。そして最終的に、10℃以下で5日分の熟成を進められる専用の機械を導入することで、鮮度を落とさず、ケーキを熟成させることに成功!
おそらく世界中どこを探しても見つからない、全く新しいバスクチーズケーキが完成したのです。
また、この熟成とは、決して名ばかりのものではありません。
田和さんはケーキの熟成を証明するべく、その前後で成分分析にかけたところ「旨味成分は約2倍、粘性は約8倍」になったのだとか。
要は熟成によって、2倍旨みが増し、8倍もねっとりとした「超濃厚チーズケーキ」が出来上がったということ。熟成バスクチーズケーキのおいしさは、科学的にも証明されたのです。
「熟成バスクチーズケーキ」をいざ実食
こうして完成した熟成されたケーキの生地は、高温のオーブンで一気に焼き上げられ、作りたてのものを機械で急速冷凍してから個包装されていきます。
焼き上がったところを見せていただいたのですが、これがとってもいい香り。いかにもバスクチーズケーキらしい、こんがりとした焦げ目がついていました。
さて、一通りの流れを見せていただいた後は、いよいよ実食です。
田和さんがその場でチーズケーキを切ってくださいました。もうこれだけでおいしそう……。
人気商品、「熟成バスクチーズケーキ」と「非熟成バスクチーズケーキ」の食べ比べセットをいただきます!
まずは熟成されたものから。……ちょっと美味しすぎますね。
スイーツの街・神戸でさまざまなケーキを食べながら育ち、行列のできる洋菓子店で働いたこともあるスイーツライターこと私ですが(聞いてない)、これは人生に食べたチーズケーキの中でも、トップクラスの美味しさです。
写真越しでもわかりますでしょうか、スプーンを入れた途端にわかる、このふわとろ具合。
口に運ぶと、焼き目の香ばしさがまず広がり、その後、舌の上でなめらかにチーズクリームが溶けてゆきます。トロッとねっとり、そして超がつくほど濃厚なのに、甘さがしつこくなくまろやかなので、あっという間にペロッと一つ食べてしまいました。
まるで悪魔のチーズケーキです。
こんなチーズケーキを知ってしまっては、他のチーズケーキにはもう戻れなくなってしまいそうなんですが、どうしてくれるんでしょうか(感謝)。
「非熟成」と味の違いは分かるのか?
熟成に感動したのち、今度は「非熟成」のものをパクリ。
こちらは熟成のものと全く同じ原料、同じ焼き時間で作られていて、違いは熟成してるかしてないかただそれだけ。本当に味が変わるのでしょうk……違う!!!!!!
全然、違います!
なんというか、熟成がねっとり濃厚だったのに対し、こちらはとろりとしていてクリーミーです。小麦粉不使用だからこそ、粉っぽさがなく、ここまでとろけるのでしょう。
非熟成だから美味しくないのかと言われると、全くそんなことはなく。ミルキーでクリーミー、さっぱりとした味わいが好きな方は、きっと気に入るであろうチーズケーキとなっていました。
そしてこの味の違い、食感の違い。熟成によってここまで風味が変わってしまうものかと驚きです。
お酒とのペアリングで大人のチーズケーキに
残りは持ち帰って夜食べることに。このバスクチーズケーキ、お酒とのペアリングもいいということでさっそく試してみました。
岩塩を少し振って、赤ワインと合わせるともう最高! ワインのほか、日本酒との相性も抜群でした。
大人のチーズケーキが至福のひとときを運んでくれます。
また、通常は冷凍されているチーズケーキを解凍して食べるものなので、完全に解凍する少し前にたべると、シャリシャリ感が残るアイスケーキのようになるのだとか。
逆にレンジで10秒ほど温めると、ブリュレのようなクリーミーさが楽しめます。
お家で色々な食べ方を試してみてほしいところです。
巨大な生チョコのような「ガトーショコラ」も
こちらのお店で販売されているのは、チーズケーキだけでありません。同じ工場で作られている、大きなガトーショコラも人気商品。
チョコレートは、イタリアのバローナ原産のものを中心にして、約5種類ものチョコレートを溶かし入れています。そのほかの原料は、卵とグラニュー糖とバターだけ。シンプルな配合だからこそチョコレートの旨みが引き立ちます。
食べた感想を一言でいうと、ガトーショコラというより、これは巨大な生チョコ!
口溶けなめらかな、とろけるショコラがたまりません。チーズケーキに負けないくらいくらい濃厚で、生チョコ好きの方にぜひ食べてもらいたい一品となっていました。
世界唯一の製法でつくられた、超濃厚「熟成バスクチーズケーキ」。
こちらは通販で販売されているほか、雑色の工場でも直接購入することができます。熟成の大変さゆえに、1日25台しか焼くことができず、時期によっては3ヶ月待ちになったこともあるんだとか。
みなさんもぜひ、熟成でしか味わえない濃厚なバスクチーズケーキの味を体感してみてくださいね。
工場住所:東京都大田区南六郷2-5-10 サンアイランド101-A⇒Googleマップ
営業時間:12:00~16:00
定休日:土曜日
アクセス:京急雑色駅から徒歩7分
オンライン注文:熟成バスクチーズケーキ公式サイト