東京の中心、千代田の皇居。 中心部にありながら、旧江戸城の面影を残し、広大な自然と景観を持つ都内屈指の観光地。 江戸城跡がある皇居東御苑と皇居、皇居外苑からなる国の特別史跡。 歴史に思いを馳せつつ、散策を楽しめるスポットです。
江戸城天守台・大奥跡など・旧江戸城の面影と四季折々の自然を感じることができる。
皇居の顔とも呼ばれる「二重橋」がある広大な広場を構え、多くの観光客で賑わっている。
東京都現代美術館・科学技術館・日本武道館などの施設が充実している。
個性豊かな3つの皇居エリア!それぞれの見どころや特徴をエリア別にご紹介いたします。
皇居東御苑エリア
まずはかつて江戸城本丸、二の丸、三の丸があった皇居東御苑。歴史の舞台を散策してみましょう!
入口で入園票をもらい、退出するときに返します。午後4時半で閉園とちょっと早いので注意!
大手門
旧江戸城の正門。1620年の江戸城の修復の際に伊達政宗らの協力で築造され、現在の枡形形式の城門に。皇居への入園はここからです♪地下鉄大手町駅から最も近い門で、ここの他に平川門、北桔橋門の3箇所から入場できます。
門を入って右手には戦争で焼失した旧大手門渡櫓(わたりやぐら)の屋根に飾られていたシャチがあります。
中に入ると、大きな石垣に圧倒されます!
「百人番所」。鉄砲百人組と呼ばれた、甲賀組、伊賀組、根来組、二十五騎組の4組が昼夜交代で詰めていた番所です。
二の丸庭園
大手門から徒歩9分!真ん中に池がある美しい回遊式庭園。9代将軍徳川家重の時代に作成された図面をもとに、昭和43年に復元した。
細かいところにまで手入れが行き届いており、都内にいる事を忘れるくらいのゆったりした時間が流れる二の丸庭園はまさに都会のオアシスです。あちこちにベンチが設置されているので、庭園を眺めながら休憩することもできます。
錦鯉もいます。
天守台
江戸城天守閣があった場所。現存する天守台は3代目天守閣が大火で焼失した後に築きなおされたものですが、天守閣が再建されることはありませんでした。今では基礎石である石垣だけが残っていて、10mの高さがあります。
この天守台からは本丸大芝生を見渡せます。
大奥跡
江戸城本丸の大奥があった、将軍の正妻、御台所をはじめ、女性だけがすんでいた場所。最盛期には3000人の女中達が使えていた場所だけに、壮絶な女の戦いが繰り広げられた場所でもあります。現在は芝生が広がっていて、あちらこちらにシロツメクサがあり、四葉のクローバー探しをしている女性をちらほらとみかけることもあります。
大奥…女性だけが住んでいた場所…
「くるしゅうない。」
たくさんの女性に囲まれてるつもりになってみました。(なんか切ない)
富士見櫓
photo by Ahia
二の丸庭園から徒歩10分!この富士見櫓はどこから見ても同じ形に見えることから「八方正面の櫓」とも言われています。1657年の大火で焼失しましたが2年後には再建され、関東大震災で受けた被害も修復されました。
なお二の丸庭園と本丸跡や天守台のあるエリアをつなぐ「汐見坂」という坂があるのですが、名前のとおり、昔はここから海が見えたのだそうです。(写真は本丸跡から二の丸庭園のほうへ戻るときの光景)
皇居外苑エリア
桜田門
桜田門は皇居の内堀に作られた門の一つです。第一の門と第二の門の間に四角形の広場がある枡形城門の形式が採られ、戦略上有利になっているのが特徴です。
1860年に大老井伊直弼がこの門外の堀端で水戸浪士らに暗殺される「桜田門外の変」が起きたこの桜田門は、昭和36年に国の重要文化財に指定されています。
二重橋
二重橋(にじゅうばし)は皇居外苑と宮殿の間にかかっている鉄橋で、皇居を象徴する景観スポットです。通常は使用されず、新年の一般参賀や外国来客の皇居訪問の際などに利用されます。通常一般人はこの橋を渡る事ができませんが、事前に皇居の参観手続きを行えば可能になるのでオススメです!
広場から見て手前にあるのが「正門石橋」で、奥にあるのが「二重橋(正門鉄橋)」です。間違いやすいので注意!
東京駅・丸の内の方向に見えるビル群も必見。ただっ広い皇居とのコントラストに妙な気分になります。
楠公レストハウス
楠公(なんこう)とは、このすぐ近くに銅像のある…
楠木正成(くすのきまさしげ)のこと!
明治時代には皇国史観のもと、「忠臣の鑑」などとして修身教育でも祀られたそうです。明治天皇の佩刀は、楠木正成の佩刀だったと伝えられている小竜景光という刀だったのだとか。
楠公レストハウスでは、他では手に入らない皇居オリジナルグッズが並んでいます。皇居の桜からとったハチミツ(1100円(税込))の他に、お祝いや贈答品として吟醸酒(2600円(税込))、皇居ネクタイピン(1350円(税込))や皇居参観記念ペン(1100円(税込))なども人気です。
白鳥の都市伝説
1953年に放たれてから、皇居外苑の風物詩となっている白鳥さん。増えたり減ったりと繰り返していますが、非常に人懐っこく、声をかけると優雅にこっちに向ってきてくれるのだとか。
そんなかわいらしい白鳥が、実は皇居の監視用ロボットではないかという噂が流れ始めました!皇居に詳しい人が答えてくれたところ、水質の悪化が問題になっていた頃に白鳥型の浄水器として放っていた事があるそうです。明らかな機械の浄水器が仲間入りすると白鳥達もビックリするので、白鳥の形の浄水器にしたのだとか。それを見た人が、「外苑にいる白鳥は監視ロボットだ!」と拡散したのでしょうね♪
また、なんで飛べるのに飛んでいかないのかという疑問については「飛んでしまうと事故につながる可能性があるため、羽の一部を切っているから」だそうです。鳥の安全を考えた上で行っているのですね。
北の丸公園エリア
旧江戸城の北の丸があった場所で、現在では緑豊かな公園として利用されています。
千鳥ヶ淵緑道
平成21年3月にリニューアルオープンしたボート乗り場で、春にはカワツジザクラなど260本もの桜を楽しむ事ができます(→画像検索するとたくさん出てきます!)。ボートに乗ってゆっくりと千鳥ヶ淵の景観を楽しんでみてはいかがでしょうか。【30分500円(※観桜期は30分800円)】
科学技術館
レーザーを使って消しゴムに名前を入れたり、かわいいお喋りロボットとの会話を楽しめたり、-196度の液体窒素で色々な実験ができたりと、普段は体験できないような事ができます。また、第3日曜日には理化学研究所の職員さんとお話ができるイベントも開催しています。
北の丸公園内には日本武道館もあります。
皇居ラン(番外編)
皇居の周りはランニングコースとして人気!それには理由があります!
信号で遮られない!
まずランナーは、信号によって自分のペースを乱されるなんて許せません。かといって、同じところをぐるぐる回って走るのは身体の左右バランスが崩れてしまう。東京という大都会では皇居のような大きなスポットは大変貴重なんですね。そして、皇居周辺にはお風呂やロッカールームがついたランナー向けの施設(ランステ)が充実しています。タオルやシューズをレンタルできるところもあるので家が遠い人も気軽に楽しめますね。さらに皇居は1周が5kmと分かりやすく、わざわざアプリを起動して計測する必要がありません。
つられて走ってみました。三脚にカメラをセットし1人でダッシュする私をご想像ください。
大自然に囲まれてリフレッシュできるので運動不足な方は皇居ラン、始めてみてはいかがでしょうか。
また、毎週日曜日の10時〜16時は「パレスサイクリング道路」といって皇居前の道路の一部が交通規制され自転車に開放されてます。広い道路を走れて気持ちよさそう!
まとめ
皇居は都会の中なのに歴史や自然が感じられるステキな場所です。
ただ冒頭でも述べたように皇居東御苑は4時半閉園。「まだ明るいから」と油断してると入れなくなってしまうので注意!なぜこんなに言うかというと、私自身が油断して東御苑エリアに入りそびれ、後日再び行くハメになったからです(笑)
全てまわろうと思うとけっこうな時間がかかるので、時間には余裕を持って行きましょう!
さらに皇居は上記スポット以外にも、事前に申し込みをすればもっと中まで入ってたくさん見ることができます。興味がある方は下記のリンク先から申し込みをした上で行くとより楽しめると思います。
関連リンク
・皇居施設案内 宮内庁