2017年の今年、25回目と節目の年をむかえた「フランス映画祭」。フランス映画といったら「アメリ」「レオン」などのじっくりと心に残る愛を教えてくれる名作が多いです。また近年大ヒットした「最強のふたり」にも共通して言えるのは家族や友人、恋人、大切な人への感情表現がとても上手なのがフランス映画の良いところです。
前編では、全作品の見どころをお伝えしました。後編はオープニングセレモニーの様子をお伝えするとともに会場となる「TOHOシネマズ日劇」と「有楽町朝日ホール」の映画をみやすい座席などについても紹介します。
今回も映画のことならおまかせ映画コミュニケーターの杉本結がお伝えします。来年の参考にどうぞ!
フランス映画祭って誰でも参加できるの?
映画祭と聞くと少し敷居が高いように感じる人もいるでしょうが、普通に映画を観に行く感覚で参加して大丈夫です!
洋服もドレスコードはないのでご安心ください!
チケットの購入方法
チケットの購入方法を紹介します。事前にコンビニやインターネットから購入出来ます。
フランス映画祭の場合上映する劇場により少しルールが違うので注意が必要です。
まずは自分がみたい映画をピックアップしましょう。
ぜひフランス映画祭前編の記事「フランス映画祭2017全11作品見所徹底解説」を参考にしてください。
①TOHOシネマズ日劇
購入方法は2通りです。
1.インターネットから予約:Vitにて発券
2.TOHOシネマズ日劇チケットカウンターにて購入
購入時に座席の選択が必要になります。
いったいどのあたりの席がよいのだろう?(※画像はクリックで拡大)
好みもありますが人気があり、映画が見やすいのは中央付近のQ,R,S列。
目線の高さで見たい人は、スクリーンが大きいので後ろ5列Z以降のやはり中央付近がオススメです。
ただ、監督や俳優にQ&Aで質問をしたい人には前方の席をオススメしたい。やはり前方のほうがあたりやすいことが多いです。
会場の様子です。座席数も948席と広めな会場ですが、完売したチケットについては追加販売や当日券がこちらの会場は基本的にないようなので早めにお目当ての作品のチケットは購入しておくとよいでしょう。また、人気がありそうな特に注目作品がこちらの会場で上映するように振り分けられているような印象があります(あくまで筆者の勝手な見解)。
②有楽町朝日ホール
こちらのチケット購入方法や見やすい席情報はイタリア映画祭の記事を御参照ください。
「TOHOシネマズ日劇」と大きく違う点は、有楽町朝日ホール劇場窓口では各日初回開映40分前より限定40枚のみ当日券を販売することです。
直近までいけるかどうかわからない人や、購入しそびれてしまった人はこちらのチケットをゲットしましょう!コンビニでの販売が完売している作品は、特に激戦になるため早起きしてなるべく早めに列に並ぶことをオススメします。
アクセス
「フランス映画祭」の会場になっている「TOHOシネマズ日劇」と「有楽町朝日ホール」の場所を写真付きで案内します。
2つの劇場は、写真の有楽町センタービル(通称マリオン)11階にあります。
1階「TOHOシネマズ日劇」のチケット売り場のすぐ横のエレベーターで11階へ向かいましょう!
会場到着!
実は「TOHOシネマズ日劇」と「有楽町朝日ホール」は11階に到着するとお向かいなので、映画を連続で見る予定の人も移動時間の心配はありません。
駅から有楽町センタービルへの詳しい案内はイタリア映画祭の記事を御参照ください。
オープニングセレモニーの様子
フランス映画祭のオープニングセレモニーの様子をお伝えします。会場はTOHOシネマズ日劇で6月22日に行なわれました。
実はこのオープニングセレモニー、オープニング作品のチケットを購入していれば(前売り1,500円)、一般のお客さんも映画の前に楽しめるんです!アカデミー女優など普段目にすることの出来ない有名監督や俳優が一同に集う空間にいられるなんて、なんだかお得感がありますね!
映画祭の予告編の上映にひき続き主催者である、ユニフランスのサロメ会長(左)とジョルダーノ代表(右)からの挨拶。日本語で挨拶した後、25年続く映画祭の歴史を語られました。
引き続いて今年のフランス映画祭の団長に就任した、アカデミー女優でもあるカトリーヌ・ドヌーヴさんのリビュートフィルムの上映!
もっと多くの人に見て欲しいほどに素晴らしいものでした。私は横にひっそりと立ってみていたのですが、これはご本人もいるので「スタンディングオーベーションで迎えてあげて欲しかった」とひそかに思いました。
それでも拍手喝采鳴り止まない中でカトリーヌ・ドヌーヴさんが登壇しました。
スピーチでは「今回のフランス映画祭で上映される作品の11本中4本が女性監督の作品であることは大きな意味をもち、新しいことでもあります。このチョイスに賛同します。」と力強く話されていました。
さらに、ほかのゲスト達も次々に登壇。(左から『夜明けの祈り』アンヌ・フォンテーヌ監督、出演女優ルー・ドゥ・ラージュさん、『パリは今夜も開演中』エドゥアール・ベール監督)
今年度アカデミー賞主演女優賞ノミネート「ELLE」の主演女優イザベル・ユペールとポール・ヴァーホーヴェン監督。登壇するときの拍手はすごかったです!
親善大使はフランス芸術文化勲章を2度受賞している北野武監督。
「遅れましてすいません。安倍晋三です。」と登場すると、スピーチでは時事ネタをまじえたブラックジョークの連発に会場内は大爆笑。
それでも最後に「フランス映画はジャン・ギャバンから始まり、セルジュ・ゲンスブールとジェーン・バーキンの『ガラスの墓標』、カトリーヌ・ドヌーヴの『昼顔』『シェルブールの雨傘』と本当に影響をうけています。」と語り、
「映画というのは恋人や友人同士で語り合い、みかたを教え合うという役目があります。フランス映画は一番語りやすく、また難しさもある。」とフランス映画の魅力を熱弁。
これには本当にその通りだと共感しました。フランス映画を語り合うカップルって素敵。みおわった後に語り合いたくなる作品が確かに多い。納得のスピーチ。さすが世界の北野武監督。
最後は、北野武監督がカトリーヌ・ドヌーヴさんとイザベル・ユペールさんの間に立ち集合写真。なんとも豪華な顔ぶれがそろった第25回フランス映画祭オープニングセレモニーの様子でした。
この後、オープニング作品『The Midwife(英題)/ルージュの手紙(邦題)』が放映されました。
まとめ
こんなに豪華な顔ぶれがそろう映画祭は少ないと思います。オープニングセレモニーってなんだろう?と思っていた方も今後参加してみてはいかがでしょうか?前売り券を買えば1,500円でこの空間に誰でも行けるんです!もちろん素晴らしい作品ばかりです。今年の映画祭は「女性」が中心となる作品が多く、女性監督の作品も多い年となりました。伝記、サスペンス、ホラーとジャンルは様々ですがどの作品の主人公も秘めたる強い思いをもっている魅力的かつ興味深い人物でした。フランス映画らしい感情表現がとても素敵な作品がそろっています。ぜひこの機会に劇場へ足を運んでみてください。